もうすぐ50代、これから何で稼ぐ?「新しい仕事なら遅くない」と思って探した結果
もうすぐ50代になることを意識するようになり、最近は「これから先も自分で収入を得るには、何をしたらいいのだろう」と考えることが増えました。
今から新しい仕事を始めても遅くないのか。そんなことを考えているうちに、ふと思ったことがあります。
昔からある仕事には、同じ年代でも20年、30年と経験を積んできた人がいます。それなら、比較的新しく生まれた仕事を選べば、今から始めても経験年数の差が小さいのではないか、と。
ところが、実際にいくつかの仕事を詳しく見ていくと、考えは少し変わりました。
50代から仕事を探すなら、「新しい仕事かどうか」だけで選ぶのは難しそうです。
私なら今は、未経験から覚えられるか、大きな初期費用がかからないか、まず会社などに所属して経験を積めるか、60代・70代になっても続けられるかの4つを先に確認します。
新しい仕事だから有利なのではなく、「これから増える需要の中に、自分が今から入れる場所があるか」を見るほうが現実的だと感じたからです。
50代の今、「あと何年働くか」ではなく「その先」を考えた
50代から先も働くことを考えるのは、今では珍しいことではありません。
内閣府の「令和7年版高齢社会白書」によると、2024年の65歳以上の就業者数は21年連続で前年を上回っています。労働力人口比率は65~69歳で54.9%、70~74歳でも35.6%です。
この数字を見て私が考えたのは、「50代からあと10年働ける仕事」を探すだけでは足りないのかもしれない、ということでした。
今から始めるなら、できれば60代、その先まで無理なく続けられる仕事がいい。
そこで目を向けたのが、社会の変化によって新しく生まれたり、以前より必要とされたりしている仕事でした。
参考:内閣府「令和7年版高齢社会白書」
新しい仕事はAIだけではなかった
最初に「新しい仕事」と聞いて思い浮かべたのは、AIやロボット、再生可能エネルギーなど、専門知識が必要そうな分野でした。
ところが、日本でどんなサービスが増えているのか見ていくと、もっと生活に近いところにも変化がありました。
高齢者の生活支援、空き家の管理、終活に関わるサービス、ペットの葬祭などです。
例えば総務省統計局の「令和5年住宅・土地統計調査」では、2023年の全国の空き家は900万戸、空き家率は13.8%で、いずれも過去最高となっています。
空き家が増えれば、離れて暮らす所有者に代わって家の状態を確認したり、庭や郵便物を管理したりする必要も出てきます。
こうして見ると、新しい仕事は新しい技術からだけ生まれるわけではありません。
高齢化、住宅事情、暮らし方や価値観の変化によって、昔はそれほど必要とされなかったサービスが仕事になることもある。
これは今回調べ始めるまで、あまり意識していなかったことでした。
参考:総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」
3匹の猫と暮らす私が初めて気になった「ペット葬祭」
いくつか見た中で、私が特に気になったのがペットの葬祭に関わる仕事でした。
私は現在、3匹の猫と暮らしています。
長くペットと暮らしていると、10年、20年前と今では、ペットに対する人の感覚もずいぶん変わったように感じます。
以前よりも「飼っている動物」という感覚ではなく、家族の一員として一緒に暮らし、亡くなったときにもきちんと見送りたいと考える人が増えているように感じるからです。
そのため、今回見つけた仕事の中では初めて「自分にも関われる分野かもしれない」と興味を持ちました。
ただ、実際の始め方まで確認すると、資格だけ取れば仕事になるという単純な話ではありませんでした。
特に自分で事業をするなら、設備や車両、地域のルールだけでなく、そもそも「どうやって利用者に知ってもらうのか」という問題もあります。
興味を持てることと、それを安定した収入にできることは別でした。
空き家が増えても、個人の仕事が簡単に増えるわけではない
次に気になったのが空き家管理です。
全国で空き家が増えているなら、管理する仕事にも需要があるのではないか。最初はそう考えました。
しかし、実際にサービスの提供状況まで見てみると、すでに地域の事業者やシルバー人材センターなどが空き家管理を行っている例があります。
私が暮らす成田市でも、市と成田市シルバー人材センターが「空き家等の適正な管理に関する協定」を結んでおり、空き家の維持管理や草刈り、樹木の剪定などについて相談できる体制があります。
つまり、個人で始めるなら「空き家がたくさんある」というだけでは足りません。
誰が自分にお金を払って依頼してくれるのか。すでにあるサービスではなく、自分を選んでもらえる理由があるのか。そこまで考える必要があります。
「社会的な需要があること」と「未経験の個人が仕事にしやすいこと」は同じではない。
これは、仕事を探す側から数字だけを見ていたときには気づかなかった点でした。
高齢者の生活支援では「顧客をどう見つける?」で止まった
高齢者の生活支援も、50代から始める仕事として気になりました。
掃除や買い物、外出の付き添いなど、日常生活のちょっとした困りごとを手伝う仕事なら、専門職とは違う形で経験を生かせる可能性があります。
一方で、仕事内容によって介護保険制度や資格との境界を確認する必要があります。
厚生労働省も、買い物代行や外出の付き添いなど、介護保険外で提供される生活支援サービスについて考え方を示しています。
さらに、個人で始めることまで考えたとき、私は別のところで止まりました。
「一人で始めて、どうやって高齢者の利用者から信頼してもらい、顧客を見つけるのだろう?」
知らない人を自宅に入れるサービスだからこそ、料金だけではなく信頼も必要です。
そこで、最初から独立することだけを考えるのではなく、会社や既存サービスに所属して経験を積めるかどうかも、仕事選びの大切な条件だと思うようになりました。
50代から見るなら「新しい職業」という名前にこだわらない
ここまで見てきて、最初に持っていた「新しい仕事なら経験の差が小さく、今からでも同じスタートラインに近いのでは」という考えは少し変わりました。
新しい仕事でも、専門知識を身につけるまで何年も必要なら簡単には始められません。大きな設備投資が必要なら、興味だけで挑戦するのも難しくなります。
反対に、仕事そのものは以前からあっても、社会の変化によって新しい需要が生まれ、未経験から少しずつ経験を積めるなら、50代からの候補になるかもしれません。
だから今の私なら、仕事の名前より、
未経験から覚えられるか。
始めるために大きなお金が必要ないか。
まず雇われて経験を積む方法があるか。
年齢を重ねても続けられるか。
この4点を確認します。
まだ「これだ」という仕事は見つかっていない
今回いろいろ見てきましたが、私自身が「これを一生の仕事にしたい」と思えるものは、まだ見つかっていません。
最初は少し残念に感じました。
でも、探した意味はありました。
私は最初、「これから伸びる新しい職業」を見つけようとしていました。
今は少し違います。
これから社会の中で増えていく困りごとと、自分がこれまで暮らしてきた中で身につけた経験が重なるところに、長く続けられる仕事があるのではないか。
そう考えるようになりました。
50代から新しい仕事を始めるのは遅いのか。
少なくとも、「新しい職業だから遅くない」と単純には言えません。
私もまだ探している途中です。
これから気になる仕事や、社会の変化から新しく生まれたサービスを見つけたら、流行しているかどうかだけではなく、「50代から本当に始められるのか」「その先も収入につなげられるのか」という視点で、一つずつ確かめていきたいと思います。
参考にした公的情報
- 内閣府「令和7年版高齢社会白書」
65歳以上の就業状況、65~69歳・70~74歳の労働力人口比率を確認。
- 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」
2023年の空き家数900万戸、空き家率13.8%を確認。
- 厚生労働省「介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する場合の取扱いについて」
高齢者向けの生活支援について、介護保険サービスと保険外サービスの考え方や区分を確認。
- 成田市「公益社団法人成田市シルバー人材センターとの協定について」
空き家の適正管理に関する市とシルバー人材センターの連携内容を確認。


