普通預金のままでいいと思っていた。金利が上がった今、定期預金とどう使い分ける?
銀行にお金を置いていても、利息はほとんど付かない。
私は長い間そんな感覚だったので、普通預金と定期預金の金利を細かく見ることはありませんでした。
ところが最近は「預金金利が上がった」という話をよく目にします。
そこで気になったのが、今まで通り普通預金に置いておいていいのか、それとも定期預金に分けたほうがいいのかということでした。
先に結論から書くと、私には「どちらの金利が高いか」だけで決めるより、そのお金をいつ使う可能性があるかで分けるのが一番分かりやすく感じました。
たとえば100万円あったとしても、来月の生活費や家電の故障、家の修理などに使う可能性があるなら、金利だけを見て定期預金に移すのは不便です。
一方で、生活費や急な出費に備えるお金を別に確保していて、その100万円を少なくとも1年間使う予定がないなら、1年ものの定期預金を比較する意味が出てきます。
つまり、
すぐ使う可能性があるお金は普通預金。
しばらく使わなくても困らないお金は定期預金も比較する。
まずはこのくらいに分けて考えると迷いにくくなります。
普通預金と定期預金は金利だけで比べない
普通預金は、必要になったときに出し入れしやすいのが大きな特徴です。
給与の受け取りやクレジットカード、公共料金の引き落とし、毎月の生活費など、日常的に動くお金を置く場所として使われています。
定期預金は、あらかじめ期間を決めて預ける預金です。
普通預金より高い金利が設定されることがありますが、満期前に解約すると、当初の金利より低い中途解約利率が適用される商品もあります。
私は普段、お金を全部一つの口座にまとめるのではなく、ネットで使うお金、引き落とし用、生活費用というように用途を分けています。
そのため今回も、「普通預金と定期預金のどちらが得か」より先に、このお金は何のために置いているのかを決めるほうが自分には合っていると感じました。
ざっくり分けると、こんな考え方です。
| お金の用途 | 考えやすい置き場所 |
|---|---|
| 毎月使う生活費 | 普通預金 |
| 急な出費に備えるお金 | 普通預金 |
| 1年程度使う予定がないお金 | 定期預金も比較 |
| 数年使う予定がないお金 | 定期預金の期間や金利を比較 |
金利が高いほうへ全部移すのではなく、使う時期とセットで考えるほうが現実的です。
普通預金の金利は以前よりかなり上がっている
今回数字を確認してみると、昔の感覚のままではいけないことが分かりました。
日本銀行が公表している「預金種類別店頭表示金利の平均年利率等」によると、調査対象金融機関の普通預金の平均金利は、2024年1月には年0.001%でした。
それが2025年3月には0.162%、2026年8月には0.306%まで上昇しています。
定期預金も同じです。
日本銀行の統計では、預入金額1,000万円以上・1年もの定期預金の平均金利は、2024年1月の0.005%から2026年8月には0.447%になっています。
もちろん、これは日本銀行が集計した平均値です。
実際の金利は金融機関、預入金額、期間などによって違います。
それでも、数年前までの「預金の金利はほぼゼロ」という感覚とは状況が変わってきています。
私も今までは残高ばかり見ていましたが、これからは口座を見るときに金利も一度確認してみようと思いました。
100万円を1年間預けると利息はどのくらい?
金利が0.3%、0.5%と言われても、私は数字だけでは実感がわきませんでした。
そこで100万円を1年間預けた場合で考えてみます。
年0.3%なら、税引前の利息は約3,000円。
年0.5%なら約5,000円です。
ただし、この金額をそのまま受け取れるわけではありません。
国税庁によると、国内の預貯金の利子には原則として20.315%の税金が源泉徴収されます。内訳は所得税等15.315%、住民税5%です。
単純計算では、5,000円の利息なら税引後は約3,984円になります。
こうして金額にしてみると、「少しでも高い銀行を探さなければ」と焦るほどの差なのか、それとも使いやすさを優先するのかも考えやすくなります。
口座を増やしすぎると管理の手間も増えるので、私は金利差だけで動かすより、普段の使いやすさも一緒に見るつもりです。
定期預金にするなら満期まで使わないお金か確認する
定期預金を選ぶ前に一番確認したいのは、金利よりも途中でそのお金が必要にならないかです。
たとえば、半年後に車検がある。
固定資産税など大きめの支払いを予定している。
そろそろエアコンや給湯器の交換が必要になりそう。
こうしたお金まで定期預金にしてしまうと、予定外の出費があったときに途中解約することになるかもしれません。
中途解約時の扱いは金融機関や商品によって異なるため、「いつでも解約できるから大丈夫」と考えず、契約前に中途解約利率や条件を確認しておく必要があります。
私ならまず、生活費と急な出費に備えるお金を普通預金に残します。
そのうえで、本当に当面使わない分がどれくらいあるのかを見る。
定期預金の金利比較はその後で十分だと思っています。
普通預金・定期預金は1,000万円まで?預金保険制度も確認
預金額が増えてきたときに知っておきたいのが預金保険制度です。
金融庁によると、利息の付く普通預金や定期預金などの一般預金等は、金融機関が破綻した場合、1金融機関につき預金者1人当たり、元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。
ここで注意したいのは「口座ごとに1,000万円」ではないことです。
同じ金融機関に同一名義で普通預金と定期預金を持っている場合、対象となる預金を合算して考えます。
たとえば同じ銀行に普通預金500万円、定期預金700万円があれば、合計1,200万円です。
すぐにこの上限が関係する人ばかりではありませんが、預金額が大きくなってきたら覚えておきたい仕組みです。
なお、無利息など一定の条件を満たす決済用預金は全額保護されるなど、預金の種類によって扱いが異なります。
金利を見る前に「何のためのお金か」を決めておく
普通預金と定期預金を調べ始めたとき、私は単純に「金利が高いほうへ移したほうが得なのでは」と考えていました。
でも実際に自分の生活に当てはめると、先に決めるべきなのは金利ではありませんでした。
毎月使うお金なのか。
急な出費に備えて残すお金なのか。
1年、2年と使う予定がないお金なのか。
ここが分かれば、普通預金と定期預金のどちらを見るべきかも自然に絞れてきます。
私もまず、普段使っている口座の中に「特に使う予定もないまま置いているお金」がどのくらいあるのか確認するところから始めようと思います。
昔から同じ口座を使っているからそのまま、ではなく、今の金利を一度確認する。
それくらいの見直しなら、難しい金融知識がなくても始められそうです。
※本記事は、預金金利や制度について公的情報を確認しながら、個人のお金の管理方法を考えた内容です。特定の金融機関や預金商品を推奨するものではありません。金利や商品条件は変更されるため、利用時には各金融機関の最新情報をご確認ください。
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参考にした公的情報
日本銀行「預金種類別店頭表示金利の平均年利率等」
金融庁「預金保険制度」
国税庁「株式・配当・利子と税」
国税庁「源泉分離課税制度」

